「カタルシス」という言葉は、「感情の解放や精神的な浄化」という意味があるカタカナ語です。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「カタルシス」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「カタルシス」の意味は『感情の解放や精神的な浄化』
【カタルシスの意味】
心理学や芸術学の領域で頻繁に使用され、感情の解放や精神的な浄化を指す。特に、強い感情を経験することにより、その後の心地よい安堵感や解放感を表現するのに用いられる。
引用:Weblio辞書
カタルシスの読み方は「かたるしす」です。
語源は、浄化や清めという意味の古代ギリシャ語「katharsis」です。
医療や宗教的な場面で「体や魂の汚れを取り除く」という意味で使われていましたが、そこから転じて「感情を吐き出して心を浄化する」という意味で使われるようになりました。
『カタルシス』には
- 心理学や芸術学の領域で頻繁に使用され、感情の解放や精神的な浄化を指す
- 強い感情を経験することにより、その後の心地よい安堵感や解放感を表現するのに用いられる
などの意味があります。
「カタルシス」の正しい使い方を例文で紹介!
「カタルシス」は、感情の解放や精神的な浄化を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
A子この作品は、観客に強いカタルシスを与える。
例文②
B男重いテーマの映画だったが、大きなカタルシスを得られた。
例文③
C子私はカタルシスを求めて音楽を聞いているのかもしれない。
例文④
B子彼女は歌を作って歌うことで、カタルシスを得ているのだろう。
例文⑤
C男ドラマを見て泣いた日は、カタルシスを感じる。
【カタルシスを使う時の注意点】
「カタルシス」は、心理的・感情的な浄化を意味する言葉です。
心に溜まっていた感情が、作品や芸術などに触れることで解放されることを指す場合が多く、単なる「ストレス発散」とは異なる意味合いであることに注意しましょう。
「カタルシス」の類義語・言い換え3選
『カタルシス』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 浄化
- 心が洗われる
- 癒し
類義語①浄化の意味
心身の罪やけがれを取り除くこと。社会の悪弊などを除いて、あるべき状態にすること。
引用:Weblio辞書
B子森林を歩くことで、心が浄化される。
類義語②心が洗われるの意味
穢れた部分が洗い落とされ、心が綺麗になる。あたかもそのような感じをうけること。浄化、カタルシス。
引用:Weblio辞書
A子静かな海を見ていると、心が洗われる。
類義語③癒しの意味
病気や傷を治すことと共に、飢えや心の悩みを解消してくれることをいう。
引用:Weblio辞書
B男僕にとってペットと過ごす時間は癒しです。

「カタルシス」と「カタストロフィ」の違いは?
「カタルシス」と「カタストロフィ」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「カタルシス」には感情の解放や精神的な浄化という意味がありますが、
それに対し「カタストロフィ」には、大災害や大惨事という意味があります。
言葉の響きが似ていますが、言葉の意味は全く異なりますので、誤用しないように気をつけましょう。
「カタルシス」の対義語・反対語は『フラストレーション』
カタルシスの対義語は、『フラストレーション』になります。
フラストレーションには
- 欲求不満
- 失望
- 挫折感
などの意味があり、使用欲求不満や失望、挫折感を表す際に用いられます。
B男ずっと同じ作業が続くと、フラストレーションがたまる。
感情の解放や精神的な浄化という意味のある「カタルシス」に対して、欲求不満や失望、挫折感という意味の「フラストレーション」は、反対の意味の言葉として使うことができます。


