「締結」という言葉には、「条約・協定・契約などを結ぶこと」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「締結」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「締結」の意味は『条約・協定・契約などを結ぶこと』
締結の読み方は「ていけつ」です。
「締」は中学校、「結」は小学4年生で習う漢字で、
- 「締」はしめる・むすぶ・とりきめる
- 「結」はむすびつける・実をむすぶ・しめくくる
の2つが合わさってできた言葉です。
『締結』には
- 条約・協定・契約などを結ぶこと
- かたくしめてむすぶこと
などの意味があります。
「締結」の正しい使い方を例文で紹介!
「締結」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①条約・協定・契約などを結ぶことを表す時
条約・協定・契約などを結ぶことを表す時に使われます。
【例文①】
B男先月、A社と業務提携契約を締結しました。
【例文②】
B子日本は、長年の交渉を経てついに友好条約を締結しました。
例文②かたく締めて結ぶことを表す時
ボルトやナット・ねじなど部材をつなぎ合わせ、かたく締めて結ぶことを表す時に使われます。
【例文①】
B男ボルト締結部分が緩みやすいので対策が必要です。
【例文②】
B子センターホイールとウォームホイールとの締結が外れ、ブレーキが効かなくなるのは危ないです。
【締結を使う時の注意点】
「締結」は条約・協定・契約などを結ぶこと・かたく締めて結ぶことの2つの意味があります。
また、条約・協定・契約などを結ぶことの意味で、ビジネス文書・法的文書などのかたい場面で使われることが多い言葉です。
「締結」の類義語・言い換え4選
『締結』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 契約
- 成約
- 妥結
- 締約
類義語①契約の意味
- 二人以上の当事者の意思表示の合致によって成立する法律行為。売買・交換・贈与・貸借・雇用・請負・委任・寄託など。
- 約束を取り交わすこと。また、その約束。
- ユダヤ教・キリスト教に特徴的な思想で、救いの恩恵に関して神と人間との間で交わされた約束。
引用:weblio辞書
B子医療保険の契約の見直しをしようと思っています。
類義語②成約の意味
契約が成り立つこと。また、成り立った契約。
引用:weblio辞書
A子ご成約いただいたの方には当社オリジナルの記念品を差し上げます。
類義語③妥結の意味
利害の対立する二者が、同意に達して約束を結ぶに至ること。双方が互いに折れ合って、話がまとまること。
引用:コトバンク
B男この問題は、互いに歩み寄って交渉を妥結するしか道はないでしょう。
類義語④締約の意味
契約や条約などを結ぶこと。
引用:weblio辞書
B子我が社は万一に備えて保証契約を締結した。

「締結」と「契約」の違いは?
「締結」と「契約」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「締結」には条約・協定・契約などを結ぶことという意味がありますが、
それに対し「契約」には、二人以上の当事者の意思表示の合致によって成立する法律行為という意味があります。
どちらも似ている場面で使われる言葉ですが、「締結」は約束を結ぶことを指し、「契約」は約束の中身のことを指しています。
「締結」は英語で『conclusion』
締結は英語の『conclusion』に言い換えることができます。
英語の『conclusion』には
- 終わり・終結・結び・終局・結論
- 断定・(三段論法の)結論・帰結・締結
という意味があります。
「締結」の対義語・反対語は『破棄』
締結の対義語は、『破棄』になります。
破棄には
- 破り捨てること。
- 契約・取り決めなどを一方的に取り消すこと。
- 事後審査を行う上級裁判所が、上訴に理由があるとして原判決を取り消すこと。
などの意味があり、破り捨てる・契約や取り決めなどを一方的に取り消すことを表すときに用いられます。
B男婚約破棄だけは避けたいので、もう一度話し合いの場を作ってほしいです。
「締結」は条約・協定・契約などを結ぶことを指し、「破棄」は破り捨てる・契約や取り決めなどを一方的に取り消すことを指しています。


