「頓挫」という言葉には、「勢いが急に弱まること・計画や事業などが途中で遂行できなくなること」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「頓挫」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「頓挫」の意味は『勢いが急に弱まること・計画や事業などが途中で遂行できなくなること』
頓挫の読み方は「とんざ」です。
「頓」「挫」は中学生で習う漢字で、
- 「頓」はとまる・とどまる・つまずく・くじける
- 「挫」はくだける・勢いがなくなる
の2つが合わさってできた言葉です。
『頓挫』には
- 勢いが急に弱まること
- 計画や事業などが途中で遂行できなくなること
- 文章や演説の調子が急に変わること
などの意味があります。
「頓挫」の正しい使い方を例文で紹介!
「頓挫」は、何かを進めること・成し遂げることが途中で遂行できなくなる状況を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
新事業を進めていましたが、社長の一声で頓挫することになってしまった。
例文②
頓挫していたプロジェクが、今年の春からまた動き出しています。
例文③
彼は怪我をしてしまい、選手としてのキャリアに頓挫をきたしました。
例文④
私たちが計画したプロジェクトは資金不足のため頓挫しました。
例文⑤
新スタジアムの建設が予定されていたのだが、思わぬ出来事で頓挫してしまった。
【頓挫を使う時の注意点】
「頓挫」は勢いが急に弱まること・計画や事業などが途中で遂行できなくなることという意味で、何かをうまく進めること・成し遂げることが途中で遂行できなくなることを表す時に使われます。
ビジネスシーンでは、事業・計画・プロジェクトなどが途中で問題が発生し、遂行や完成ができなくなることを表す時に使われる言葉です。
例文のように、一般的には「頓挫する」「頓挫した」「頓挫をきたす」という言い回しで使うことが多いです。
「頓挫」の類義語・言い換え4選
『頓挫』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 挫折
- 蹉跌
- 停頓
- 暗礁に乗り上げる
類義語①挫折の意味
ここまで大きくなるまでに何度も挫折しています。
類義語②蹉跌の意味
一人のクレーマーのせいで計画に蹉跌をきたしてしまいました。
類義語③停頓の意味
取引先との交渉が1か月停頓している状況です。
類義語④暗礁に乗り上げるの意味
これまで順調に進んでいた捜査が暗礁に乗り上げてしまった。
「頓挫」と「挫折」の違いは?
「頓挫」と「挫折」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「頓挫」には勢いが急に弱まること・計画や事業などが途中で遂行できなくなることという意味がありますが、
それに対し「挫折」には、仕事や計画などが中途で失敗しだめになり、意欲や気力をなくすことという意味があります。
どちらも計画・事業などが途中で失敗したり遂行できなるなることを意味していますが、
「挫折」は遂行できないことによって関わっている人が意欲や気力をなくすことも意味している言葉です。
関わっている人が挫けるなど人の感情に関係するときは「挫折」を使うようにしましょう。
「頓挫」は英語で『abrupt halt』
頓挫は英語の『abrupt halt』に言い換えることができます。
英語の『abrupt halt』には
- 急停止
- 頓挫・〔順調に進んでいた物事などが〕(突然)暗礁に乗り上げること
という意味があります。
「頓挫」の対義語・反対語は『円滑』
頓挫の対義語は、『円滑』になります。
円滑には
- 物事が滞らず、すらすら運ぶこと・様子
- かどばらず滑らかなこと・様子
などの意味があり、物事が滞らず、すらすら運ぶことを表すときに用いられます。
今回の商談は滞りなく円滑に進んだのでお祝いしようと思っています。
「頓挫」は勢いが急に弱まること・計画や事業などが途中で遂行できなくなる状況の時に使われ、「円滑」は物事が滞らず、すらすら運ぶこと状況の時に使われる言葉です。