「分不相応」という言葉には、「その人の身分や能力にふさわしくないこと」という意味があります。
ある物事が身分や能力につりあっていない場合によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「分不相応」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
分不相応の意味は『その人の身分や能力にふさわしくないこと』
分不相応の読み方は「ぶんふそうおう」です。
語源は身分や能力を意味する「分」という言葉と、ふさわしくないという意味の「不相応」という言葉が組み合わさってできた言葉です。
『分不相応』には
- その人の身分や能力にふさわしくないこと
- 身分や地位を越えていること
- 必要以上に贅沢なこと
などの意味があります。
「分不相応」の正しい使い方を例文で紹介!
「分不相応」は、ある物事が身分や能力につりあっていない場合に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼は給料に見合っていない分不相応な暮らしをしている。
例文②
身分の差がありすぎて分不相応な恋だ。
例文③
彼は才能があって、何も無い私と付き合うのは分不相応だ。
【分不相応を使う時の注意点】
基本的に自分自身に使う言葉であり、他の人に使うと失礼になる場合があります。
「分不相応」の類義語・言い換え3選
『分不相応』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 贅沢
- 不相応
- 身の程知らず
類義語①贅沢の意味
限度や、ふさわしい程度をこえること。また、そのさま。「―を言えばきりがない」「―な望み」
引用:goo辞書
年収の倍以上の車を買うなんて贅沢だ。
類義語②不相応の意味
[名・形動]《「ぶそうおう」とも》つりあいがとれていないこと。ふさわしくないこと。また、そのさま。「—な待遇を受ける」
引用:weblio辞書
こんなに頑張っているのにこの給料は不相応だ。
類義語③身の程知らずの意味
[名・形動]自分の身分や能力などの程度をわきまえないこと。また、そのさまや、その人。「―な(の)要求」
引用:goo辞書
顔も性格も良くないのに美人なあの子にアプローチするなんて身の程知らずな人だ。
「分不相応」と「不相応」の違いは?
「分不相応」と「不相応」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「分不相応」にはその人の身分や能力にふさわしくないことという意味がありますが、
それに対し「不相応」には、釣り合いが取れてないことという意味があります。
分不相応と不相応の違いは、分不相応は身分や性質といった限定的な部分がふさわしくないことを表現しますが、不相応は特に限定されておらず広い範囲で利用できる表現だといえます。
「分不相応」は英語で『beyond one's means』
分不相応は英語の『beyond one's means』に言い換えることができます。
英語の『beyond one's means』には
- 収入の範囲を越えて、収入以上の
- 身分不相応に
という意味があります。
「分不相応」の対義語・反対語は『分相応』
分不相応の対義語は、『分相応』になります。
分相応には
- 能力や社会的地位に対応し、ふさわしいこと
- つりあっていること
などの意味があり、身分や能力に対してふさわしい場合に用いられます。
あの2人は同じ良家の出身で結婚しても問題ないくらい分相応だ。
身分や能力に対してつりあっている場合は分相応、つりあっていない場合は分不相応を使いましょう。