『懸念』には『先行きが不安』という意味があります。
「何となくの意味しか知らない」「使い方が合っているか分からないまま言っていた」という人もいるのではないでしょうか。
言葉の意味や使い方を正しく理解することで、自分の思いや気持ちを簡単に表現することができたり、コミュニケーションの質を高めることができます。
この記事では『懸念』の意味や使い方を例文などで、分かりやすく紹介していきます。
懸念の意味は『先行きが不安』
語源は仏教の言葉で「一つのことに心を集中させる」という意味を持っています。
現代での「不安」とは違う表現で使われていました。
『懸念』には
- 気にかかって不安に思う
- 一つのことに執着
などの意味があります。
懸念の正しい使い方を例文で紹介!
『懸念』は、先のことを不安に思うときに使われる言葉です。
例文を見て、正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
懸念していたことは私の勘違いでしたので安心しました。
例文②
河川氾濫の懸念があるので、早めに避難しましょう。
例文③
新規プロジェクトには懸念される点がございますので、明日詳しく説明します。
例文④
輸入先を変えることにより、品質が下がるのではないかと懸念を抱いております。
例文⑤
来週のイベントは豪雨が懸念されるため、屋内イベントに変更しましょう。
【注意点】
懸念は一般的に目上の人に使う丁寧な言葉です。ビジネスや公の場で使うのが適切でしょう。
懸念の類義語・言い換え5選
『懸念』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
①心配
②憂慮
③危惧
④鬼胎
⑤杞憂
類義語①心配の意味
読み:しんぱい
- 物事の先行きなどを気にして、心を悩ますこと。また、そのさま。気がかり。「親に―をかける」「将来を―する」「―な天気」
- 気にかけてめんどうをみること。世話をすること。「近くに住む娘が食事の―をしてくれる」
引用:goo辞書
明日の天気は曇り予報だけど、心配だから傘を持って出かけよう。
類義語②憂慮の意味
類義語③危惧の意味
地球温暖化によりホッキョクグマの絶滅が危惧される。
類義語④鬼胎の意味
類義語⑤杞憂の意味
胃の調子が心配で胃カメラ検査を受けたが、杞憂に終わった。
懸念は英語で『concern』
懸念は英語の『concern』で、表現することができます。
懸念の対義語・反対語は『安堵』
懸念の対義語は、『安堵』になります。
安堵の意味
読み:あんど
- 気がかりなことが除かれ、安心すること。
- 垣根の内の土地で安心して生活すること。また、その場所。
- 中世、土地の所有権・領有権・知行権などを幕府・領主が公認したこと。
引用:goo辞書
安堵には
- 気がかりがなくなり安心する
- 垣根の中で安心して生活する
- 中世、土地の権利を幕府・領主が公認した
などの意味があり、不安が解決して安心した際に用いられます。
「懸念」は未来への不安に対して「安堵」は現在の不安が解消されたという意味なので、「懸念」と「安堵」は言葉の時間軸が違います。