「蔑視」という言葉には、「相手をあなどって見くだすこと」という意味があります。
ニュースやSNSなどでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「蔑視」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「蔑視」の意味は『相手をあなどって見くだすこと』
蔑視の読み方は「べっし」です。
「蔑」は中学生、「視」は小学6年生で習う漢字で、
- 「蔑」はさげすむ・ないがしろにする・あなどるなみする
- 「視」は見る・みなす・…とみる・思う
の2つが合わさってできた言葉です。
『蔑視』には
- 相手をあなどって見くだすこと
などの意味があります。
「蔑視」の正しい使い方を例文で紹介!
「蔑視」は、相手をさげすんで見ること、軽んじあなどること、見下すことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

冗談だとしても女性蔑視するような発言は許されるものではありません。
例文②

この広告案は女性蔑視と受け取られる可能性があるため、再考した方が良いと思います。
例文③

私は息子に、人を簡単に蔑視するような人は信用しないほうが良いと伝えています。
例文④

現代では、世界の常識として特定の人種や民族を蔑視することはあってはならないとされています。
例文⑤

そういった意図がないとしても、この発言は女性を蔑視するものと受け取られかねないため撤回しましょう。
【蔑視を使う時の注意点】
「蔑視」は相手をあなどって見くだすことを意味し、相手をさげすんで見ること、軽んじあなどること、見下すことを表すときに使われます。
人種差別や性差別などのネガティブなニュアンスで使われることが多い言葉です。
特にビジネスシーンなどで使用する際は、失礼にあたる可能性もあるので、「蔑視」を使用する際には注意が必要です。
「蔑視」の類義語・言い換え4選
『蔑視』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 軽視
- 軽蔑
- 侮辱
- 軽侮
類義語①軽視の意味

SNS戦略を軽視している我が社の社長は時代に乗り遅れていると思う。
類義語②軽蔑の意味

初めて会った人なのですが、いかにも軽蔑した笑い方なので腹が立ちました。
類義語③侮辱の意味

息子は侮辱を受けたが,喧嘩を避けるために受け流していました。
類義語④軽侮の意味

彼女の常識外れな言動に軽侮の念を抱いています。

「蔑視」と「軽視」の違いは?
「蔑視」と「軽視」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「蔑視」には相手をあなどって見くだすことという意味がありますが、
それに対し「軽視」には、軽くみること・軽く考えてその価値や影響力を認めないことという意味があります。
どちらもネガティブな意味あいで使われる言葉ですが、「蔑視」は差別や見下したりつす際に使われる言葉です。
一方で「軽視」は軽く考えてその価値や影響力を認めないことや、物事を軽く考えることを表す際に使われます。
「蔑視」と「軽視」を比較すると、人を馬鹿にしたり見下す意味を含む「蔑視のほうが、よりネガティブな表現です。
「蔑視」は英語で『disdain』
蔑視は英語の『disdain』に言い換えることができます。
英語の『disdain』には
- 軽蔑する
- 潔(いさぎよ)しとしない・恥とする
という意味があります。
「蔑視」の対義語・反対語は『尊敬』
蔑視の対義語は、『尊敬』になります。
尊敬には
- その人の人格をとうといものと認めてうやまうこと
- その人の行為・業績などをすぐれたものと認めて、その人をうやまうこと
などの意味があり、その人の人格・行為・業績などを認めてうやまうことを表すときに用いられます。

いつも生徒に寄り添ってくれた先生を尊敬しており、教師を目指すことに決めました。
「蔑視」は相手をあなどって見くだすことを意味し、「尊敬」はその人の人格・行為・業績などを認めてうやまうことを意味しています。
