「一家言」という言葉には、「その人独特の意見」という意味があります。
その人独特の意見や主張を表すときによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「一家言」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
一家言の意味は『その人独特の意見』
一家言の読み方は「いっかげん」です。
語源は中国の英雄である司馬遷の史記からきたと言われていて、「一家の言と成す」が由来となったそうです。
『一家言』には
- その人独特の意見
- ひとかどの見識のある意見
などの意味があります。
「一家言」の正しい使い方を例文で紹介!
「一家言」は、その人独特の意見や主張を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
一家言とまではいかないが、掃除のやり方には独自の見解がある。
例文②
私は長年の経験から、この仕事には一家言を持っている。
例文③
あの専門家はいつも一家言を放っている。
例文④
先生の一家言が周囲を驚愕させていた。
例文⑤
彼の一家言はなかなか理解しがたいが面白い。
【一家言を使う時の注意点】
よく読み間違えることがあるので注意が必要です。
「一家言」の類義語・言い換え5選
『一家言』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 持論
- 見解
- 持説
- 言い分
- 私見
類義語①持論の意味
かねてから主張している自分の意見・説。持説。
引用:weblio辞書
彼はいつも面白い持論を話している。
類義語②見解の意味
物事に対する考え方や価値判断。
引用:goo辞書
多少の見解の違いがあるのは仕方のないことだ。
類義語③持説の意味
ふだんから主張している意見。持論。
引用:weblio辞書
部長はいつも持説を展開しているので、みんな聞き飽きている。
類義語④言い分の意味
主張したい事柄。特に、言い訳や異議・非難。
引用:goo辞書
意見を言うためには、双方の言い分を聞く必要がある。
類義語⑤私見の意味
自分一人の意見・見解。また、それを謙遜していう語。
引用:weblio辞書
私見を述べる場を設けてほしい。
「一家言」と「総意」の違いは?
「一家言」と「総意」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「一家言」にはその人独特の意見という意味がありますが、
それに対し「総意」には、全員の一致した意見という意味があります。
それぞれの意味はその人独特の意見と全員一致した意見なので、「一家言」と「総意」には反対の意味があります。
「一家言」は英語で『one's personal view』
一家言は英語の『one's personal view』に言い換えることができます。
英語の『one's personal view』には
- 個人の見方
という意味があります。
「一家言」の対義語・反対語は『一般論』
一家言の対義語は、『一般論』になります。
一般論には
- 広く全体を論じる議論
- 世間に広く認められると考えられる論
などの意味があり、個々の具体的な事柄を考えないで、広く全体を論じる議論を表すときに用いられます。
一般論を参考にすれば間違いないでしょう。
独特な意見を表す一家言とは反対に、一般論は広く全体を論じる意見を表すときに使われます。