「勘繰る」という言葉には、「あれこれ気を回して悪い意味に考える」という意味があります。
他人がどう考えているのか予測する場面などでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「勘繰る」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
勘繰るの意味は『あれこれ気を回して悪い意味に考える』
勘繰るの読み方は「かんぐる」です。
語源は、物事の意味やよしあしを直感的に感じとり判断する能力の「勘」と
たぐるという意味の「繰る」を合わせた「勘繰る(かんくる)」です。
後に音が濁って「かんぐる」となりました。
『勘繰る』には
- あれこれ気を回して悪い意味に考える
- 邪推する
などの意味があります。
「勘繰る」の正しい使い方を例文で紹介!
「勘繰る」は、悪いように考えてしまうという意味で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
この頃彼の発言と事実が違うことがあり、浮気を勘ぐっている。
例文②
彼女から浮気してるのではないかと勘繰られた。
例文③
先日のミスで皆が自分を避けていると勘繰る。
例文④
あのドラマの黒幕はFじゃないかと勘繰っている。
例文⑤
Dさんの昇進は派閥が関係していると勘繰る。
「勘繰る」の類義語・言い換え4選
『勘繰る』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 深読み
- 憶測
- 誤解
- 疑う
類義語①深読みの意味
他人の言動や文章、物事の事情などを、必要以上に読み取ること。うがちすぎること。
引用:goo辞書
私はすぐに人の言葉を深読みしてしまう。
類義語②憶測の意味
明確ではない証拠を元にして、物事を推測することを意味する語。
引用:Weblio辞書
憶測ではなく、事実だけを述べてくれ。
類義語③誤解の意味
相手が言ったことの意味をとりちがえること。また、ある事実について、誤って思いこむこと。思いちがい。
引用:コトバンク
彼女は誤解されやすいが悪い人ではない。
類義語④疑うの意味
- 本当かどうか怪しいと思う。不審に思う。うたぐる。
- 事柄・事態を推測する。うたぐる。
- 本当かどうか不安に思う。危ぶむ。
引用:goo辞書
私は正直彼を疑っている。
「勘繰る」は英語で『dubious』
勘繰るは英語の『dubious』に言い換えることができます。
dubiousの意味
- 〔人が物事を〕疑わしく思う、半信半疑の
- 〔人物や話などが〕怪しい、怪しげな、不審な、うさんくさい
- 〔発言・返答などの真意が〕曖昧な、あやふやな
- 〔提案などが〕心もとない
- 〔成り行きなどが〕どうなるか分からない、おぼつかない
- 〔趣味などが〕良くない、好ましくない、悪い
引用:英辞郎
英語の『dubious』には
- 疑わしく思う
- 怪しい
という意味があります。
「勘繰る」の対義語・反対語は『信用』
勘繰るの対義語は、『信用』になります。
信用の意味
1.確かなものと信じて受け入れること。
2.それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること。また、世間が与える、そのような評価。
3.現在の給付に対して、後日にその反対給付を行うことを認めること。当事者間に設定される債権・債務の関係。
引用:Weblio辞書
信用には
- 確かなものと信じて受け入れること
- それまでの行為・業績などから信頼できると判断すること
などの意味があり、物や人を信じるという意味で用いられます。
彼は信用のおける人物だ。
「勘繰る」は物事を悪いように考えることを表しますが、
「信用」では物事を一切悪いようには考えません。