「かしずく」という言葉には、「人に仕えて大事に世話をする」などという意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「かしずく」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「かしずく」の意味は『人に仕えて大事に世話をする』など
かしずくの漢字表記は「傅く」です。
語源は、幼い人を大切に守り育てるという意味の古語「かしづく」です。
『かしずく』には
- 人に仕えて大事に世話をする
- 大切に養い育てる
- 後見する
などの意味があります。
「かしずく」の正しい使い方を例文で紹介!
「かしずく」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①人に仕えて大事に世話をすることを意味する時
自分よりも身分の高い人に、尊敬の念をもって奉仕することを意味する時に使われます。
【例文①】
今日から社長にかしずくことになった。
【例文②】
主人にかしずいて、もう10年の歳月が経った。
例文②大切に養い育てることを意味する時
子供のことを大切に思って育てるということを表す時に使われます。
【例文①】
妹は、両親にかしずかれて育った。
【例文②】
彼女は一人娘で、随分かしずかれてきたのだろう。
例文③後見するということを意味する時
後ろだてとなって力添えをすることや、世話をすることを表す時に使われます。
【例文①】
彼にはかしずく人が必要なのではないか。
【例文②】
私は長年、彼女にかしずいてきた。
【かしずくを使う時の注意点】
漢字では「傅く」と書きますが、「傅」は常用漢字外のため、一般的にひらがなで「かしずく」と表記されます。
また、「かしづく」という表記でも間違いではないとされています。
「かしずく」の類義語・言い換え5選
『かしずく』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 仕える
- 尽くす
- 愛育
- サポート
- 後見
類義語①仕えるの意味
目上の人のそばにいて、その人に奉仕する。
引用:goo辞書
師匠に仕えることは、この上ない喜びです。
類義語②尽くすの意味
他の者のために精一杯働いたり努力したりする。尽力する。
引用:goo辞書
5年も彼に尽くしてきたのに、あっさり振られるなんて。
類義語③愛育の意味
かわいがって育てること。
引用:goo辞書
愛育していた姪っ子も、もう18歳かぁ。
類義語④サポートの意味
支えること。支持・支援すること。
引用:goo辞書
新人社員へのサポートをお願いします。
類義語⑤後見の意味
年少の家長・主人などの後ろだてとなって補佐すること。また、その役目の人。後 (うし) ろ見 (み) 。
引用:goo辞書
彼が後見人になってくれるそうです。
「かしずく」と「跪く」の違いは?
「かしずく」と「跪く」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「かしずく」には人に仕えて大事に世話をすることや大切に養い育てること、後見することという意味がありますが、
それに対し「跪く」には、相手に敬意を表すため、地面や床などに膝をついて身を屈める行為という意味があります。
意味が全く異なる言葉ですので、誤用しないように気をつけましょう。
「かしずく」は英語で『serve』
かしずくは英語の『serve』に言い換えることができます。
英語の『serve』には
- 仕える
- 奉公する
- 召し使いをする
- 尽くす
などという意味があります。
「かしずく」の対義語・反対語はありません
かしずくの対義語は、ありません。