「怪訝」という言葉には、「不思議で納得がいかないこと」という意味があります。
疑わしいことを表す際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「怪訝」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「怪訝」の意味は『不思議で納得がいかないこと』

怪訝の読み方は「けげん」です。
明確な語源や由来はありませんが、「怪」と「訝」のそれぞれの意味は、
- 「怪」は、不思議に思う
- 「訝」は、納得がいかないこと
この2つが合わさってできた言葉です。
『怪訝』には
- 不思議で納得がいかないこと
などの意味があります。
「怪訝」の正しい使い方を例文で紹介!

「怪訝」は、不思議で納得がいかないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼女は友人の言葉に怪訝な顔をした。
例文②

彼は僕の冗談に怪訝そうな顔をした。
例文③

上司の態度が急に変わり、部下は怪訝そうに見つめた。
例文④

怪訝な表情で彼女はメールの内容を何度も読み返した。
例文⑤

彼女の怪訝そうな態度が心配です。
【怪訝を使う時の注意点】
「怪訝」は不審や疑問の感情を表す言葉です。
「怪訝な表情」「怪訝そうに」「怪訝の念」などの言い回しでよく使われますが、日常会話では少し堅い表現なので、文章中で使うとよいでしょう。
「怪訝」の類義語・言い換え5選

『怪訝』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 不審
- 不思議
- 不可解
- 疑念
- 首をかしげる
類義語①不審の意味
疑わしく思うこと。疑わしく思えること。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

不審な動きをしている男に警察が話しかけた。
類義語②不思議の意味
怪しいこと。不審に思うこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

雨が降ったはずなのに、地面が濡れていなくて不思議だった。
類義語③不可解の意味
理解しようとしても理解できないこと。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

最近、不可解なことが身近で起きている。
類義語④疑念の意味
疑い、疑いの念、「はたして本当にそうだろうか」という思い、という意味で用いられる語。
引用:Weblio辞書

彼の説明には疑念が残ったが、その場ではスルーした。
類義語⑤首をかしげるの意味
疑問に思う、不審に思う、納得がいかず首を傾ける、などの意味の表現。
引用:Weblio辞書

彼女の計画を聞いて、全員が首をかしげた。
訝しむの意味

「怪訝」と「懐疑」の違いは?

「怪訝」と「懐疑」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「怪訝」には不思議で納得がいかないことという意味がありますが、
それに対し「懐疑」には、物事の正しさや真偽について、疑う気持ちという意味があります。
「怪訝」は、首をかしげるような不審・疑問を表す際に使われるのに対して、「懐疑」は本当かどうか理性的に疑うという意味合いで使われます。
似ている言葉ですが、ニュアンスが若干異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「怪訝」は英語で『doubt』

怪訝は英語の『doubt』に言い換えることができます。
英語の『doubt』には
- 疑う
- 信用しない
- なさそうだと思う
などという意味があります。
「怪訝」の対義語・反対語は『納得』

怪訝の対義語は、『納得』になります。
納得には
- 他人の考えや行動などを十分に理解して得心すること
などの意味があり、他人の考えや行動などを十分に理解して得心することを表す際に用いられます。

この報告書の内容には十分納得できる。
不思議で納得がいかないことという意味の「怪訝」に対して、他人の考えや行動などを十分に理解して得心することという意味の「納得」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
