「忌避」という言葉には、「きらって避けること」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「忌避」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「忌避」の意味は『きらって避けること』
【忌避の意味】
1 きらって避けること。
2 訴訟事件に関して、裁判官や裁判所書記官に不公正なことをされるおそれのある場合に、当事者の申し立てにより、その者を事件の職務執行から排除すること。また、そのための申し立てをすること。
引用:goo辞書
忌避の読み方は「きひ」です。
明確な語源や由来はありませんが、「忌」と「避」のそれぞれの意味は、
- 「忌」は、嫌って遠ざけること
- 「避」は、避けること
この2つが合わさってできた言葉です。
『忌避』には
- きらって避けること
- 訴訟事件に関して、裁判官や裁判所書記官に不公正なことをされるおそれのある場合に、当事者の申し立てにより、その者を事件の職務執行から排除すること
などの意味があります。
「忌避」の正しい使い方を例文で紹介!
「忌避」は、きらって避けることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼は潔癖症なので、外出をできるだけ忌避している。
例文②

彼女は責任を忌避しようとしている。
例文③

これまで面倒な人間関係を忌避してきたツケが回ってきた。
例文④

彼女は根拠のないものを信じておらず、占いなどを忌避している。
例文⑤

犯罪者への忌避感が強い。
【忌避を使う時の注意点】
「忌避」は、強い嫌悪感や不快感から避けるという意味合いが含まれています。
そのため、相手によっては強く否定的に捉えられる場合もあるため、使用の際には注意が必要です。
「忌避」の類義語・言い換え5選
『忌避』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 敬遠
- 回避
- 避ける
- 嫌忌
- 忌諱
類義語①敬遠の意味
かかわりを持つことを嫌ってその物事を避けること。
引用:goo辞書

彼女はプライベートな内容の話題を敬遠している。
類義語②回避の意味
物事を避けてぶつからないようにすること。また、不都合な事態にならないようにすること。
引用:goo辞書

できるだけトラブルは回避したいと思って生きています。
類義語③避けるの意味
不都合や不利益をもたらすような言動をしないようにする。差し控える。
引用:goo辞書

なんとなく、彼女に避けられている気がする。
類義語④嫌忌の意味
いみきらうこと。ひどくいやがること。
引用:goo辞書

ホラーシーンのある映画は、嫌忌しています。
類義語⑤忌諱の意味
嫌って避けること。
引用:goo辞書

宗教的な話題をこの場で行うのは忌諱されています。

「忌避」と「忌諱」の違いは?
「忌避」と「忌諱」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「忌避」にはきらって避けることという意味がありますが、
それに対し「忌諱」には、嫌って避けることという意味があります。
どちらも嫌って避けることという意味を持つ言葉ですが、
「忌避」は嫌なものを避けるという意味で日常的に使えるのに対して、「忌諱」は文化的・宗教的なタブーや禁忌を指し、堅い表現です。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なりますので時と場合に応じて使い分けましょう。
「忌避」は英語で『recusation』
忌避は英語の『recusation』に言い換えることができます。
英語の『recusation』には
- 忌避
という意味があります。
「忌避」の対義語・反対語は『歓迎』
忌避の対義語は、『歓迎』になります。
歓迎には
- 喜んでむかえること
- 喜んで受け入れること
などの意味があり、喜んで受け入れることを表す際に用いられます。

初心者大歓迎です。
きらって避けることという意味の「忌避」に対して、喜んで受け入れることという意味の「歓迎」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
