「造詣」という言葉には、「その分野での広く深い知識や理解」という意味があります。
主に学問や芸術、技術、医療などの場面でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「造詣」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「造詣」の意味は『その分野での広く深い知識や理解』
造詣の読み方は「ぞうけい」です。
- 「造」は物が最終形になる・ある点まで到達する
- 「詣」は高い地点まで至ることを表し、学問や技術が深い境地まで達する
の2つが合わさってできた言葉です。
『造詣』には
- その分野についての広く深い知識や理解
- すぐれた技量
などの意味があります。
「造詣」の正しい使い方を例文で紹介!
「造詣」は、主に学問や芸術、技術、医療などの場面で使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
彼女はパリに留学していたのでフランス文学に造詣が深い。
例文②
外科の分野で彼以上に心臓手術に造詣がある人はいないでしょう。
例文③
ヨーロッパで音楽を学んできた彼女はクラッシック音楽に造詣が深いはずです。
例文④
IT企業に勤めていたからと言ってパソコンの組立に造詣が深いとは言えない。
【造詣を使う時の注意点】
造詣が深いや造詣があるなど深いやあると組み合わせて使うことが多い言葉ですが、
造詣が浅い・造詣がないといった表現はありませんので注意しましょう。
「造詣」の類義語・言い換え5選
『造詣』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 学識
- 蘊蓄
- 通暁
- 博識
- 精通
類義語①学識の意味
学問と見識・学問上の知識と見識
引用:goo辞書
私のように学識に乏しい者でも理解できる説明でうれしいです。
類義語②蘊蓄の意味
蓄えた深い学問や知識
引用:goo辞書
これが蘊蓄を傾けて書いた本です。
類義語③通暁の意味
ある物事についてたいへん詳しく知っていること・精通
引用:goo辞書
彼はイギリス文学に通暁している。
類義語④博識の意味
ひろく知識があること・博学多識
引用:goo辞書
博識な彼女ならこの問題を解決できるかもしれない。
類義語⑤精通の意味
ある物事について詳しく知っていること・物事によく通じていること
引用:goo辞書
彼ほどこの業界に精通している人はいない。
「造詣」と「造形」の違いは?
「造詣」と「造形」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「造詣」にはその分野についての広く深い知識や理解という意味がありますが、
それに対し「造形」には、形のあるものをつくりだすことという意味があります。
両方とも読みは同じ「ぞうけい」ですが、造形は形を作り出すものであり、
造詣とは全く異なる事柄を指します。
「造詣」は英語で『knowledge』
造詣は英語の『knowledge』に言い換えることができます。
英語の『knowledge』には
- 知っているということ・自覚・認識
- 知識・知恵・知見・学識・学問
という意味があります。
「造詣」の対義語・反対語は『無知』
造詣の対義語は、『無知』になります。
無知には
- 知らないこと
- 知識がいないこと
- 知恵のないこと
などの意味があり、ネガティブな文脈で用いられます。
自分の無知さ加減にあきれてしまった。
造詣は深いやあるなどの言葉とともに使われるものであり、
造詣が浅い、造詣がない、といった対義語がありません。
対義語としては無知などの知識がない様を表す言葉が使われます。