「のらりくらり」という言葉には、「態度などがはっきりせず捉えどころがない状況のこと」という意味があります。
日常会話でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「のらりくらり」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
のらりくらりの意味は『態度などがはっきりせず捉えどころがない状況のこと』
【ぬらりくらりの意味】
- 柔らかくてぬるぬるとすべるさま。ぬらくら。ぬらぬら。
- 態度などがはっきりせず、とらえどころのないさま。ぬらくら。のらりくらり。
- しまりなく、漫然としているさま。ぬらくら。のらりくらり。
引用:goo辞書
語源は「ぬらりくらり」から来ており、
「言う」という意味の古語「宣る(のる)」の否定形の「のらり」と、
ぬるぬるとしてすべるさまの意味の「ぬらり」が入れ替わってできた言葉と考えられます。
『のらりくらり』には
- 態度などがはっきりせず、とらえどころのないさま
- しまりなく、漫然としているさま
などの意味があります。
「のらりくらり」の正しい使い方を例文で紹介!
「のらりくらり」は、捉えどころがなく漫然としている様子や状況を表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
弟は、母からの「勉強しなさい」という説教をのらりくらりと交わし、いつの間にかいなくなっています。
例文②
あの人は、問い詰めてものらりくらりと言い逃れするのであてにならない。
例文③
私の上司は、志だけは立派ですがのらりくらりで結局やらないし、その上他人に厳しいので嫌われています。
例文④
歳を取ったら、あちこち旅をしてのらりくらり暮らしてみたいです。
例文⑤
核心を突かれたが、のらりくらりと交わしてなんとか逃れることができました。
【のらりくらりを使う時の注意点】
「のらりくらり」は使い方が幅広い言葉で、行動が意図的または偶然の結果にも当てはまります。
また、はっきりせず捉えどころがない状況は悪い意味合いの方が強いと思われがちですが、
例文⑤のように意図的な場合においては一転して良い意味合いになる言葉です。
扱う人の立場や個人的な感覚によって、ネガティブにもポジティブにも印象を使い分けることが出来ます。
「のらりくらり」の類義語・言い換え4選
『のらりくらり』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- のんべんだらり
- のほほん
- 暖簾に腕押し
- 柳に風
類義語①のんべんだらりの意味
何をするのでもなく、だらだらしているさま。また、物事のやり方・進め方に締まりがないさま。のんべんぐらり。
引用:goo辞書
夏休みは、のんべんだらりと過ごすことで幸せを感じています。
類義語②のほほんの意味
何もしないで、または気を使わないでのんきにしているさま。
引用:goo辞書
友人は、世間知らずののほほんとした女性が好みらしいです。
類義語③暖簾に腕押しの意味
父にお酒を控えるよう何度も言っているのですが、暖簾に腕押し状態です。
類義語④柳に風の意味
悪口を言われたら、柳に風と受け流すことが大切です。
「のらりくらり」と「なんとなく」の違いは?
「のらりくらり」と「なんとなく」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「のらりくらり」には態度などがはっきりせず捉えどころがない状況のことという意味がありますが、
それに対し「なんとなく」には、言動などにはっきりとした理由・目的がない様子・状況という意味があります。
どちらも相手の人の意思や態度などがはっきりしない・よく分からないという場面で使用し、
自分自身に対してだけではなく、他人が指摘する形で使うことも可能です。
また、「なんとなく」の方が日常的にもいろいろな機会で使われることが多い言葉です。
「のらりくらり」は英語で『lazily』
のらりくらりは英語の『lazily』に言い換えることができます。
英語の『lazily』には
- のらりくらり・ゴロゴロ・ぶらぶら・のらくら
- ぶらりぶらり・だらだら・ぶらぶら・のらくら・ぐずぐずと
という意味があります。
「のらりくらり」の対義語・反対語はありません
のらりくらりの対義語は、ありません。