「隗より始めよ」という言葉には、「大事業をするには、まず身近なことから始めよ・物事は言い出した者から始めよ」という意味があります。
ビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「隗より始めよ」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
隗より始めよの意味は『大事業をするには、まず身近なことから始めよ・物事は言い出した者から始めよ』
隗より始めよの読み方は「かいよりはじめよ」です。
語源は中国の書『戦国策』「先従隗始」(先づ隗より始めよ)から来ています。
郭隗(かくかい)は戦国時代の燕(えん)という国の政治家で、燕の昭王が郭隗に国に賢者のを集めるための意見を求めました。
郭隗(かくかい)は「優れた人材を招きたいなら、まず私を優遇してください。私のような凡庸な人間でも優遇されるなら、と、私より優秀な者たちが集まってくるでしょう」と昭王に進言しました。
そして郭隗の進言した通り、多くの賢者たちが燕の国に集まったことが由来となっています。
『隗より始めよ』には
- 大きな事業を始める時は、手近なところから始めよ
- 物事を始めるには、最初に言い出した者から始めよ
などの意味があります。
「隗より始めよ」の正しい使い方を例文で紹介!
「隗より始めよ」は、大きな事業を始める時は手近なところから始めるとよい・物事を始めるには、最初に言い出した者から始めるとよいことを表すときに使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
部長のすごい所は、隗より始めよで自分の提案を率先して実行している所です。
例文②
上司から隗より始めよと言われたので、まずは国内の市場調査を実施することにしました。
例文③
彼女は、隗より始めよで率先してチームのとりまとめを行ったので周りからの信頼を得ることができました。
例文④
隗より始めよに倣って、まずは目の前にある課題から手を付けることにしました。
例文⑤
彼は、隗より始めよの精神で自ら家事と子育てを率先してやっているので家庭円満だそうです。
【隗より始めよを使う時の注意点】
「隗より始めよ」は大きな事業を始める時は、手近なところから始めよ・物事を始めるには、最初に言い出した者から始めよという意味です。
「言い出し始めた者が責任を持って物事を始めるべきだ」といった強要するようなニュアンスで使われることがありますが、本来はこのような相手に何かを強いるような意味合いはありません。
「成功するためにはこうしたほうがよい」というポジティブなニュアンスで使う言葉なので使うときは注意が必要です。
「隗より始めよ」の類義語・言い換え3選
『隗より始めよ』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 死馬の骨を買う
- 千里の道も一歩から
- 不言実行
類義語①死馬の骨を買うの意味
死馬の骨を買うつもりで、小さな会社に投資しました。
類義語②千里の道も一歩からの意味
千里の道も一歩からというから、まず基礎の基礎から始めてみよう。
類義語③不言実行の意味
彼は不言実行の努力家タイプです。
「隗より始めよ」は英語で『practice what you preach』
隗より始めよは英語の『practice what you preach』に言い換えることができます。
英語の『practice what you preach』には
- 人に説くことは自分でも実行せよ
という意味があります。
「隗より始めよ」の対義語・反対語はありません
隗より始めよの対義語は、ありません。