「吝嗇」という言葉には、「ひどく物惜しみをすること」という意味があります。
ケチな人を表す際に使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「吝嗇」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「吝嗇」の意味は『ひどく物惜しみをすること』
吝嗇の読み方は「りんしょく」です。
吝嗇の語源は、「吝」と「嗇」の2つの漢字の組み合わせです。
それぞれの意味は、
- 「吝」は、物惜しみをすること
- 「嗇」は、けち
似た意味の漢字を重ねることでその意味合いを強める効果があります。
そのため、極度のけちであることを表します。
『吝嗇』には
- ひどく物惜しみをすること
- けち
などの意味があります。
「吝嗇」の正しい使い方を例文で紹介!
「吝嗇」は、ひどく物惜しみをすることを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
兄はかなりの吝嗇です。
例文②
度が過ぎる節約は、吝嗇家だと思われるから気をつけよう。
例文③
吝嗇すぎる人とは、距離を取りたいタイプです。
例文④
母が吝嗇な人だったので、私は反面教師にしています。
例文⑤
あのお婆さんは、この辺りで有名な吝嗇家です。
【吝嗇を使う時の注意点】
「吝嗇」とは、お金や物を極度に惜しむことを表すため、マイナスの意味合いで使われます。
他人に対して使う時には気をつけましょう。
また、「悋嗇」と書いて「りんしょく」と読み、同じ意味合いで使われることがありますので、併せて覚えておきましょう。
「吝嗇」の類義語・言い換え3選
『吝嗇』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- どけち
- けち
- 倹約家
類義語①どけちの意味
非常にけちであること。また、そのさま。
引用:goo辞書
彼はかなりのどけちです。
類義語②けちの意味
むやみに金品を惜しむこと。また、そういう人や、そのさま。吝嗇 (りんしょく) 。
引用:goo辞書
けちなやつだと思われたくない。
類義語③倹約家の意味
倹約につとめる人。しまりや。
引用:goo辞書
彼女は倹約家で、かなり貯金しているらしい。
「吝嗇」と「悋気」の違いは?
「吝嗇」と「悋気(りんき)」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「吝嗇」にはひどく物惜しみをすることという意味がありますが、
それに対し「悋気」には、男女間のことなどでやきもちをやくことという意味があります。
どちらも難しい読み方の言葉ですが、意味合いは全く異なりますので、間違えないように注意しましょう。
「吝嗇」は英語で『chinchy』
吝嗇は英語の『chinchy』に言い換えることができます。
英語の『chinchy』には
- 呆れるほどけち
という意味があります。
「吝嗇」の対義語・反対語は『太っ腹』
吝嗇の対義語は、『太っ腹』になります。
太っ腹には
- 度量の大きいこと
- 大胆で、物事に動じないこと
などの意味があり、度量の大きいことを表す際に用いられます。
彼は太っ腹で、いつも奢ってくれます。
ひどく物惜しみをすることという意味の「吝嗇」に対して、大胆で度量の大きいことという意味の「太っ腹」は、反対の意味の言葉として使うことができます。