「論破」という言葉には、「議論をして相手の説を破ること」という意味があります。
ネットメディアやSNSでよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「論破」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「論破」の意味は『議論をして相手の説を破ること』
論破の読み方は「ろんぱ」です。
語源は漢字の「論」と「破」から来ており、
- 「論」は意見する・あげつらう・正しい筋道をとく
- 「破」はやぶる・壊れる・打ち負かす
の2つが合わさってできた言葉です。
『論破』には
- 言い負かすこと
- 議論で相手を屈服させる
などの意味があります。
「論破」の正しい使い方を例文で紹介!
「論破」は、議論をして相手の説を破る時に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
論破されて何も言い返せず悔しい。
例文②
彼女は感情のままに反対意見を言っているだけだから、論破とは言えない。
例文③
それを論破するだけのエビデンスは?
例文④
彼は相手の矛盾点を見極めて論破するのが上手だ。
例文⑤
この議論は相手を論破することが目的ではなく、納得のいく答えが欲しいだけです。
【論破を使う時の注意点】
論破は相手の意見に矛盾を見出し異議を唱えることを言います。
「論破」の類義語・言い換え5選
『論破』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 言い負かす
- やり込める
- 弁駁
- 反論
- 説破
類義語①言い負かすの意味
[動サ五(四)]言い争って相手に勝つ。言い伏せる。「妹にはいつも―・される」
引用:goo辞書
父は口の立つ母と姉に言い負かされてばかりです。
類義語②やり込めるの意味
[動マ下一][文]やりこ・む[マ下二]相手を言いまかし、黙らせる。「娘に—・められる」
引用:weblio辞書
ぐうの音も出ないほどやり込められた。
類義語③弁駁の意味
[名](スル)《「べんぱく」とも》他人の説の誤りを突いて論じ、攻撃すること。反駁。「論敵を―する」
引用:コトバンク
声を荒げて反駁した。
類義語④反論の意味
[名](スル)相手の論や批判に反対の意見を述べること。また、その議論。「―の余地がない」「論評に―する」
引用:goo辞書
反論する時は、言葉を選ばないと相手を傷つけることもある。
類義語⑤説破の意味
[名](スル)ときふせること。言い負かすこと。「邪説を—する」
引用:weblio辞書
彼の間違った考えを説破する。
「論破」と「論駁(ろんばく)」の違いは?
「論破」と「論駁」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「論破」には議論をして相手の説を破ることという意味がありますが、
それに対し「論駁」には、相手の説に反対して論じ攻撃することという意味があります。
どちらも同じような意味を持ちますが、論破は理論的な意見を持って相手を言い負かすことであり、
論駁は相手の説の揚げ足を取り、何も言い返せないほど攻撃することを言います。
論駁という言葉は論破に比べると堅い表現になるので日常生活ではあまり使われません。
「論破」は英語で『refute』
論破は英語の『refute』に言い換えることができます。
英語の『refute』には
- 反論する
- 異議を唱える
という意味があります。
「論破」の対義語・反対語は『逆捩じ(さかねじ)』
論破の対義語は、『逆捩じ』になります。
逆捩じには
- 逆手を取る
などの意味があり、普通とは逆の方向にねじること用いられます。
過ちを問い詰めたが相手の方が一枚上手で逆捩じを喰らわされた。
議論をして相手の説を破ることを論破と言い、その論破を論破で返すことを逆捩じと言います。