「選定」という言葉には、「多くのものの中から選んで、それに決めること」という意味があります。
目的のものを選んだり決定したりする際によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「選定」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「選定」の意味は『多くのものの中から選んで、それに決めること』
選定の読み方は「せんてい」です。
語源は「選ぶ」と「定める」から来ており、
- 「選」は多くの中からよりわける
- 「定」はそうと決まったこと
の2つが合わさってできた言葉です。
『選定』には
- 選び定める
- 特定多数の中から選んで決める
などの意味があります。
「選定」の正しい使い方を例文で紹介!
「選定」は、使うシーンによって少しずつ意味が変わってきます。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①「選定基準」
選定基準は、物事を選ぶ際の基準となるものという意味で使われます。
条件を満たす物事を選び出す際に使われます。
【例文①】
即戦力が欲しいから選定基準を明確にしておこう。
【例文②】
コンテストの選定基準はアピールポイントが明確であるかどうかです。
例文②「候補者選定」
候補者選定は、委員や役員を立候補で選ぶ際に使われます。
委員会や役員会議、選挙などで使われます。
【例文①】
候補者選定は公募によって行います。
【例文②】
次期役員の候補者選定の結果はホームページ上で公表します。
例文③「選定療養」
選定療養は、保険診療と保険外診療の併用を認める制度という意味で使われます。
改正健康保険法で規定されました。
【例文①】
自己負担額は増えたけど選定療養で手術を受けることができた。
【例文②】
選定療養費は消費税がかかります。
【選定を使う時の注意点】
選定とは、いくつか候補がある中から選び決めるという際に使われます。
「選定」の類義語・言い換え5選
『選定』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 選出
- 選択
- 選任
- 選抜
- 選別
類義語①選出の意味
[名](スル)代表者などを選び出すこと。「議長を―する」「ノミネート作品を―する」
引用:goo辞書
彼が新しい委員長として選出されました。
類義語②選択の意味
[名](スル)
1 多くのものの中から、よいもの、目的にかなうものなどを選ぶこと。「―を誤る」「テーマを―する」「取捨―」
2 「選択科目」の略。
3 《selection》リレーショナルデータベースにおいて、表の中からある特定の条件に合う行を取り出す操作。
引用:コトバンク
都合の良い日程を選択してください。
類義語③選任の意味
[名](スル)複数人中から選んで、その任務に就かせること。「取締役を―する」
引用:goo辞書
新役員の選任のご案内です。
類義語④選抜の意味
コースによって選抜方法が変わります。
類義語⑤選別の意味
[名](スル)選び分けること。より分けること。「品種で―する」
引用:goo辞書
ネットに溢れる情報を選別して真偽を確かめる。
「選定」と「選考」の違いは?
「選定」と「選考」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「選定」には多くのものの中から選んで、それに決めることという意味がありますが、
それに対し「選考」には、作品や人物などをよく観察し、検討して選ぶことという意味があります。
どちらも選ぶという意味の言葉ですが、字を見てもわかるように選考にはふさわしいかどうか「考えて」選ぶ、選定にはふさわしいものの中から選んで「定める」という違いがあります。
「選定」は英語で『select』
選定は英語の『select』に言い換えることができます。
英語の『select』には
- よりわけること
- 複数の選択肢からより良いものを選ぶこと
という意味があります。
「選定」の対義語・反対語はなし
選定の対義語は、ありません。
反対の意味で使用する際には「選定しない」と言います。