「雪辱」という言葉には、「恥をすすぐこと」という意味があります。
日常生活で、よく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「雪辱」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「雪辱」の意味は『恥をすすぐこと』
雪辱の読み方は「せつじょく」です。
明確な語源や由来はありませんが、「雪」と「辱」のそれぞれの意味は、
- 「雪」は、すすぐ
- 「辱」は、恥
この2つが合わさってできた言葉です。
『雪辱』には
- 恥をすすぐこと
- 競技などで負けたことのある相手を破って名誉を取り戻すこと
などの意味があります。
「雪辱」の正しい使い方を例文で紹介!
「雪辱」は、恥をすすぐことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

前回の大会での敗北の雪辱を果たすべく、猛練習を重ねた。
例文②

雪辱を果たすため、今回は資料を徹底的に見直した。
例文③

彼は前回の雪辱を胸に、今回の挑戦に臨んだ。
例文④

去年は試験に落ちたが、今年こそ雪辱を果たしたい。
例文⑤

初戦敗退の雪辱を果たし、見事優勝を勝ち取った。
【雪辱を使う時の注意点】
「雪辱」は、通常「雪辱を果たす」という言い回しで使われます。
一方で「雪辱を晴らす」と表現されることがありますが、「雪辱」にはすでに恥をそそぐという意味が含まれるため、二重表現となり誤用です。
そのため、使う際には「雪辱を果たす」とするのが正しい表現ですので覚えておきましょう。
「雪辱」の類義語・言い換え5選
『雪辱』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 名誉回復
- 汚名返上
- 挽回
- リベンジ
- 報復
類義語①名誉回復の意味
一度失った名誉をとりもどすこと。
引用:コトバンク

彼は前回の失敗から立ち直り、名誉回復のチャンスをつかんだ。
類義語②汚名返上の意味
着せられた不名誉な評判を覆すこと。汚名を雪ぐこと。
引用:Weblio辞書

汚名返上のため、チーム全員が一致団結して練習に取り組んでいる。
類義語③挽回の意味
失ったものを取り戻して、もとの状態にすること。回復。
引用:Weblio辞書

前期の業績不振を挽回すべく、戦略を練る。
類義語④リベンジの意味
他人から受けた損害や侮辱に対して、同等の報復を行うことを意味する英単語である。
引用:Weblio辞書

昨日の試合のリベンジを果たす。
類義語⑤報復の意味
仕返しをすること。返報。
引用:Weblio辞書

彼は不当な扱いに対して、法的手段で報復した。

「雪辱」と「屈辱」の違いは?
「雪辱」と「屈辱」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「雪辱」には恥をすすぐことという意味がありますが、
それに対し「屈辱」には、恥ずかしい思いをして精神的に苦しむことという意味があります。
「雪辱」は、敗北や失敗の後に努力して名誉を回復する意味がありますが、「屈辱」は、恥や辱めを受けて苦しむネガティブな感情そのものを指します。
似ている言葉ですが、ニュアンスが異なるため、時と場合に応じて使い分けましょう。
「雪辱」は英語で『revenge』
雪辱は英語の『revenge』に言い換えることができます。
英語の『revenge』には
- 復讐
- 仕返し
- (スポーツ・ゲームなどの)雪辱の機会
などという意味があります。
「雪辱」の対義語・反対語は『汚名』
雪辱の対義語は、『汚名』になります。
汚名には
- 悪い評判
- 不名誉な評判
などの意味があり、悪い評判を表す際に用いられます。

彼は不当な汚名に耐え、今では営業成績ナンバーワンだ。
恥をすすぐことという意味の「雪辱」に対して、悪い評判という意味の「汚名」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
