「当該」という言葉には、「いま話題になっている事柄に直接関係すること」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「当該」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「当該」の意味は『いま話題になっている事柄に直接関係すること』
当該の読み方は「とうがい」です。
明確な語源や由来はありませんが、「当」と「該」のそれぞれの意味は、
- 「当」はあてはまる
- 「該」は枠の全体にぴったり当てはまる
この2つが合わさってできた言葉です。
『当該』には
- いま話題になっている事柄に直接関係すること
- いま話題になっている事柄の担当であること
などの意味があります。
「当該」の正しい使い方を例文で紹介!
「当該」は、いま話題になっている事柄に直接関係することを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
当該プロジェクトは、予定通り進んでいます。
例文②
こちら、当該製品のパンフレットです。
例文③
当該事件を担当しているのは私です。
例文④
当該職員は、減給となりました。
例文⑤
当該作品は、箱根の美術館にあります。
【当該を使う時の注意点】
「当該」はビジネスシーンや何かの契約をする場合など、かしこまった場面で使われる言葉です。
会話中に使われるよりは、文書中で使われることが多いですので、覚えておきましょう。
「当該」の類義語・言い換え3選
『当該』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 例の
- 該当
- 相当
類義語①例のの意味
話し手・聞き手の双方が知っている人や事柄を指す。
引用:goo辞書
例の事件は、解決しそうですか?
類義語②該当の意味
ある条件・資格などに、当てはまること。
引用:goo辞書
こちらが今回の研修の該当職員リストです。
類義語③相当の意味
価値や働きなどが、その物事とほぼ等しいこと。それに対応すること。
引用:goo辞書
この福袋には1万円相当の商品が入っています。
「当該」と「該当」の違いは?
「当該」と「該当」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「当該」にはいま話題になっている事柄に直接関係することという意味がありますが、
それに対し「該当」には、ある条件・資格などに、当てはまることという意味があります。
「当該」は「その」と言い換えることができますが、「該当」は「あてはまる」と言い換えることができます。
漢字の順序が入れ替わっているだけで、字面が似ている言葉ですが、意味合いが異なりますので使用の際には注意しましょう。
「当該」は英語で『concerned』
当該は英語の『concerned』に言い換えることができます。
英語の『concerned』には
- 関係している
- 関係して
などという意味があります。
「当該」の対義語・反対語は『不一致』
当該の対義語は、『不一致』になります。
不一致には
- 一致しないこと
- ぴったり合わないこと
などの意味があり、一致しないことを表す際に用いられます。
パスワードの不一致でロックがかかってしまいました。
いま話題になっている事柄に直接関係することという意味のある「当該」に対して、一致しないことを表す「不一致」は、反対の意味の言葉として使うことができます。