『トレードオフ』はビジネスシーンでよく使われるカタカナ語で、『両立できない関係性』という意味があります。
初めて『トレードオフ』と聞いた時は難しいと感じたり、日本語で言ってよ!と思ったこともあるのではないでしょうか。
しかしビジネス用語の意味を知り、使い方を覚えていくことで、コミュニケーション能力や文書の読解力が向上していくでしょう。
この記事では『トレードオフ』の意味や、シーン別での使い方や例文などを分かりやすく紹介します。
トレードオフの意味は2パターン
【トレードオフの意味】
- 二律背反。一得一失。
- 妥協。取り引き。
両立し得ない関係性。一方をとると他方を失うということ。
高品質と低価格の両立など、マーケティングにおいては常にぶつかる課題です。しかし、このトレードオフの関係を解消することで、新たなビジネスを創造することが可能となります。
引用:weblio辞書
トレードオフの意味①『二律背反・一得一失』
トレードオフ(英: trade-off)とは、何かを得ると、別の何かを失う、相容れない関係のことである。平たく言うと一得一失(いっとくいっしつ)である。
引用:weblio辞書
『トレードオフ』には
・二律背反
・一得一失
などの意味があります。
このゲームのレベルを上げるために、私は自分の時間をトレードオフしています。
トレードオフの意味②『妥協・取り引き』
トレードオフとは、矛盾、二律背反、交換(条件)、妥協点、代償、見返り、取引、歩み寄り、折り合い、などの意味を持つ英語表現。ある物事について求められる複数の条件や要素などが、同時に満たしたり高めたりすることができない関係、すなわち「あちらを立てればこちらが立たず」の関係にあること。
引用:e-words
『トレードオフ』には
・矛盾
・交換(条件)
・妥協点
.・代償
・見返り
・取引
・歩み寄り
・折り合い
などの意味があります。
この企画書をより良くするために、トレードオフすることはできない。
トレードオフの正しい使い方(ビジネスシーンで使う場合)
ビジネスシーンで使う『トレードオフ』には、『品質と価格の関係』『需要と在庫の関係』などの「〇〇と〇〇の関係」を示す場合が多いです。
例文①品質と価格の関係という意味で使う時
【Before】
品質を落とさず価格を下げるのは、矛盾している関係だ。
【After】
品質を落とさず価格を下げるのは、トレードオフの関係だ。
例文②需要と在庫の関係という意味で使う時
【Before】
この商品の在庫を持ちすぎると、今は需要があるが今後の事を考えると代償が大きい。
【After】
この商品の在庫を持ちすぎると、今は需要があるが今後の事を考えるとトレードオフの関係だ。
ビジネスシーンで『トレードオフ』と言われた時は、『両立するのが難しい』と受け取ると良いでしょう。
【注意点】
トレードオフと言われた時には、「本当にトレードオフなのか」「最適なバランスをとれないのか」考える事も重要になります。
トレードオフの類義語・関連用語3選
『トレードオフ』の類義語は3つあります。
①ジレンマ
②交換条件
③相殺
類義語①ジレンマの意味
1 二つの相反する事柄の板挟みになること。「―に陥る」
2 論理学で、二つの仮言的判断を大前提とし、その判断を小前提で選言的に肯定または否定して結論を導き出す三段論法。例えば、「城にとどまれば焼き殺される。城から出れば切り殺される」「城にとどまるか、城から出るかよりほかに道はない」「故に、いずれにしても殺される」の類。両刀論法。
引用:weblio辞書
類義語②交換条件の意味
物事を引き受けたり承知したりする代わりとして出す条件。
引用:goo辞書
類義語③相殺の意味
1 差し引いて、互いに損得がないようにすること。帳消しにすること。また、長所・利点などが差し引かれてなくなること。「貸し借りを―する」「それまでの実績が一度の失敗で―される」「それぞれの魅力を―し合う」
2 二人が互いに相手方に対して同種の債権を有する場合、双方の債権を対当額だけ差し引いて消滅させること。
引用:goo辞書
トレードオフの対義語・反対語はコンパチビリティ( compatibility)
トレードオフの対義語は、コンパチビリティになります。
コンパチビリティには
・互換性
・調和性
・相性
などの意味があり、互いに利用できる・両立できる状態などに用いられます。
トレードオフは、矛盾・妥協など両立する事が難しい意味で使います。
コンパチビリティは、互換性・調和性など両立する事が可能、共存できる意味で使います。