「全体」という言葉には、「ひとまとまりの物事の全ての部分」という意味があります。
主に対象範囲や大まかな規模を表現する時によく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「全体」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「全体」の意味は『全身・一つにまとめた物事の全ての部分』
全体の読み方は「ぜんたい」です。
語源はわかりませんが、
- 「全」は欠けるところがない・全て備わっている
- 「体」は骨格などで組み立てられたものとしてのからだ・各部分を組み立てたまとまりのある形や組織
の2つが合わさってできた言葉です。
『全体』には
- からだの全ての部分・全身
- あるひとまとまりの物事のすべての部分
などの意味があります。
「全体」の正しい使い方を例文で紹介!
「全体」は、ひとまとまりとして表現する時(対象範囲や大まかな規模を表現する時など)に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
先日、山登りをした時に山頂から街全体が見えたよ。
例文②
グループ全体で月に一度の会議が行われます。
例文③
次のテストは範囲を絞らず、全体的に出題します。
例文④
次から私が全体責任者になる予定です。
例文⑤
風邪が流行した為、会社全体の出社率が低下した。
【全体を使う時の注意点】
「大まか・ざっくり」とした表現に受け取られる場合もある為、細かい詳細を報告しなくてはいけない(伝える必要がある)場面では「全体」ではなく、対象の範囲(数字や場所など)をきちんと伝えると良いでしょう。
「全体」の類義語・言い換え5選
『全体』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 総体
- 総合
- 全域
- 広範
- 全貌
類義語①総体の意味
今年の新入社員は総体で評価が高いと思います。
類義語②総合の意味
個々別々のものを一つに合わせてまとめること。
引用:weblio辞書
あなたの総合得点は〇〇点でした。
類義語③全域の意味
地域・区域の全体。また、分野・領域の全体。
引用:goo辞書
明日は、関東全域で激しい雨になる為、気を付けて出社してください。
類義語④広範の意味
広く行きわたるさま。力や勢いの及ぶ範囲が広いさま。
引用:weblio辞書
できるだけ広範な支持を得なければ、意味がないと思います!
類義語⑤全貌の意味
全体の姿。物事の全体のありさま。
引用:goo辞書
謎が多過ぎて全貌がわからないままです。
「全体」と「全般」の違いは?
「全体」と「全般」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「全体」には、からだのすべての部分やあるひとまとまりの物事のすべての部分という意味がありますが、
それに対し「全般」には、なんらかの事物のひとわたり全てという意味があります。
「全体」・・・生き物の全身や、まとまりのある物事の全部を意味します。
「全般」・・・ある物事や同類の事柄の全体像を指します。
「全体」は英語で『whole』
全体は英語の『whole』に言い換えることができます。
英語の『whole』には
- 全てを含んだ・欠けたものがない
- 全部・全体
という意味があります。
「全体」の対義語・反対語は『部分』
全体の対義語は、『部分』になります。
部分には
- 全体をいくつかに分けたものの一つ
という意味があり、対象の箇所や場所を表現する時などに用いられます。
全体・・・一つにまとめた物事の全ての部分
部分・・・全体をいくつかにわけたものの一つ