「虎頭蛇尾」という言葉には、「最初は盛んで、最後が振るわないことの例え」という意味があります。
日常生活ではあまり使われない言葉ですので、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「虎頭蛇尾」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
虎頭蛇尾の意味は『最初は盛んで、最後が振るわないことの例え』
虎頭蛇尾の読み方は「ことうだび」です。
「虎頭」とは、虎の頭のことを、「蛇尾」は、蛇の尾を表しています。
「虎頭蛇尾」とは最初は虎のように勢いがあるが、だんだんと細い蛇の尾のように弱くなっていく、ということを表す四字熟語です。
『虎頭蛇尾』には
- 最初は盛んで、最後が振るわないことの例え
の意味があります。
「虎頭蛇尾」の正しい使い方を例文で紹介!
「虎頭蛇尾」は、最初は盛んで、最後が振るわないことを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①
新入社員の挨拶は立派だったが、虎頭蛇尾になるのではないかと心配しています。
例文②
新店舗は、最初の客入りは良かったがリピーターが少ないらしく、虎頭蛇尾だと言われている。
例文③
息子の野球応援に行ったが、虎頭蛇尾な試合だった。
例文④
虎頭蛇尾だと言われないように頑張ろう。
例文⑤
注目されていた台風は、虎頭蛇尾に終わった。
【虎頭蛇尾を使う時の注意点】
だんだんと勢いがなくなっていく様子を表しますので、ネガティブな意味をもつ言葉です。
褒め言葉としては使えませんので、使うシーンには注意しましょう。
「虎頭蛇尾」の類義語・言い換え3選
『虎頭蛇尾』の類義語や言い換えの言葉は3つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 竜頭蛇尾
- 大山鳴動
- 尻すぼみ
類義語①竜頭蛇尾の意味
初めは勢いがよいが、終わりは振るわないこと。
引用:goo辞書
夫は、マラソン開始直後は先頭だったが、スタミナが切れてしまい竜頭蛇尾な結果に終わった。
類義語②大山鳴動の意味
騒ぎだけ大きくて、結果は意外に小さいことのたとえ。
引用:goo辞書
父が癌かもしれないと再検査をしたが、結果は何ともなく、大山鳴動でよかった。
類義語③尻すぼみの意味
物事の規模や勢いなどが、終わりに近づくにつれて段々と小さくなったり弱まったりすること。「尻窄み」と書く。
引用:Weblio辞書
今回の花火大会は、尻すぼみだったなぁ。
「虎頭蛇尾」と「竜頭蛇尾」の違いは?
「虎頭蛇尾」と「竜頭蛇尾」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「虎頭蛇尾」には最初は盛んで、最後が振るわないことの例えという意味がありますが、
それに対し「竜頭蛇尾」には、初めは勢いがよいが、終わりは振るわないことという意味があります。
どちらも同じ意味の言葉で、同義語として使うことができます。
最初の勢いの良い様子を虎の頭に例えている「虎頭蛇尾」に対して、「竜頭蛇尾」は、竜の頭に例えています。
一般的には「竜頭蛇尾」の方がよく見聞きする言葉です。
「虎頭蛇尾」は英語で『weak ending』
虎頭蛇尾は英語の『weak ending』に言い換えることができます。
英語の『weak ending』には
- 尻すぼみ
- 尻つぼみ
という意味があります。
「虎頭蛇尾」の対義語・反対語は『徹頭徹尾』
虎頭蛇尾の対義語は、『徹頭徹尾』になります。
徹頭徹尾には
- 最初から最後まで、ある一つのことを貫くこと
などの意味があり、終始、ある1つのことを貫くことを表す際に用いられます。
彼は試合中、徹頭徹尾、大声で応援し続けた。
最初は盛んで、最後が振るわないことを意味する「虎頭蛇尾」に対して、終始1つのことを貫くという意味の「徹頭徹尾」は、反対の意味の言葉として使うことができます。