「悶々」という言葉には、「悩み苦しむさま」という意味があります。
日常生活でよく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「悶々」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「悶々」の意味は『悩み苦しむさま』

悶々の読み方は「もんもん」です。
明確な語源や由来はありませんが、「悶」と「々」のそれぞれの意味は、
- 「悶」は、心身ともに苦しんで身もだえする様子
- 「々」は、同じ漢字を繰り返す際に使用する踊り字
この2つが合わさってできた言葉です。
「悶」を繰り返すことで、苦しみや悩みが続く様子を強調しています。
『悶々』には
- 悩み苦しむさま
などの意味があります。
「悶々」の正しい使い方を例文で紹介!

「悶々」は、悩み苦しむ様子を表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

彼から返事が来ないので、悶々とした気持ちが続いている。
例文②

悶々として眠れない日が続いているので寝不足だ。
例文③

仕事を辞めてしまい、先の見えない状況に悶々としている。
例文④

悶々とした気持ちをSNSで吐き出している。
例文⑤

彼女のことが諦められず、悶々としているところ連絡が来た。
【悶々を使う時の注意点】
「悶々」は不安や迷いなどが頭から離れず苦しむ様子を表します。
読み手にやや暗い印象を与えることがあるため、使い方や場面に気をつけましょう。
「悶々」の類義語・言い換え5選

『悶々』の類義語や言い換えの言葉は5つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 鬱々
- 煩悶
- 苦悶
- 憂悶
- 憤懣
類義語①鬱々の意味
心の中に不安や心配があって思い沈むさま。
引用:Weblio辞書

将来のことを考えると、なんとなく鬱々とした気分になる。
類義語②煩悶の意味
いろいろ悩み苦しむこと。苦しみもだえること。
引用:Weblio辞書

本当にこれでよかったのか、煩悶の日々が続いた。
類義語③苦悶の意味
肉体的または精神的に苦しみもだえること。
引用:Weblio辞書

彼は苦悶の表情を浮かべた。
類義語④憂悶の意味
思い悩み、苦しむこと。
引用:Weblio辞書

彼を失ってから、憂悶の日々が続いた。
類義語⑤憤懣の意味
怒りが発散できずいらいらすること。腹が立ってどうにもがまんできない気持ち。
引用:Weblio辞書

あまりの理不尽さに憤懣を抑えることができなかった。

「悶々とする」と「もやもやする」の違いは?

「悶々とする」と「もやもやする」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「悶々とする」には悩み苦しむさまという意味がありますが、
それに対し「もやもやする」には、はっきりとしない様子という意味があります。
どちらもすっきりとしない精神状態を表す言葉ですが、「もやもやする」よりも「悶々とする」の方が苦しみが重い様子を表します。
「悶々」は英語で『distressed』

悶々は英語の『distressed』に言い換えることができます。
英語の『distressed』には
- 苦しんでいる
- 困窮した
- 悩んで
- 困って
などという意味があります。
「悶々」の対義語・反対語は『清々』

悶々の対義語は、『清々』になります。
清々には
- 苦痛や煩わしさがなくなって、気持ちが晴れるさま
などの意味があり、悩みなどがなくなり気持ちが晴れる様子を表す際に用いられます。

やっと嫌な上司が異動して、清々した。
悩み苦しむさまを表す「悶々」に対して、苦痛や煩わしさがなくなって、気持ちが晴れるさまという意味の「清々」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
