「胸を撫で下ろす」という言葉には、「安心、安堵すること」という意味があります。
安心した時などによく使われる言葉ですが、正しい使い方を知らないという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、「胸を撫で下ろす」の意味や使い方などを例文を交えながら、分かりやすく解説していきます。
「胸を撫で下ろす」の意味は『安心、安堵すること』
胸を撫で下ろすの読み方は「むねをなでおろす」です。
語源は文字通り、胸を手で撫で下ろす動作だとされています。
撫で下すという表現は、「撫でる」と「下す」が組み合わされた言葉で、心の重荷を下すイメージで使われています。
『胸を撫で下ろす』には
- 安心
- 安堵すること
- ほっとする
などの意味があります。
「胸を撫で下ろす」の正しい使い方を例文で紹介!
「胸を撫で下ろす」は、安心、安堵することを表す際に使われる言葉です。
間違った使い方をすると相手に伝わらなかったり、失礼な印象を与えてしまう可能性もありますので、例文と共に正しい使い方を知っていきましょう。
例文①

担当案件が終わって、ようやく胸を撫で下ろした。
例文②

部長との面談が終わり、胸を撫で下ろした。
例文③

探していた書類が見つかり、胸を撫で下ろした。
例文④

納期に間に合い、胸を撫で下ろした。
例文⑤

気難しいクライアントだったが、好意的なフィードバックが来て、胸を撫で下ろした。
【胸を撫で下ろすを使う時の注意点】
「胸を撫で下ろす」は口語的な表現で、日常会話などのカジュアルな場面で使われます。
改まったビジネスシーンや公的な文章、目上の人に使う際には「安堵いたしました」などに言い換えると良いでしょう。
「胸を撫で下ろす」の類義語・言い換え4選
『胸を撫で下ろす』の類義語や言い換えの言葉は4つあります。
類義語を知り、同じ意味を持つ複数の言葉を使い分けることができると相手とのコミュニケーションが円滑になります。
相手の理解度や状況に合わせて、最適な言葉を選択していきましょう。
- 安堵
- 安心
- ほっとする
- 肩の荷が下りる
類義語①安堵の意味
安堵(あんど)とは、心配や不安が解消されて心が落ち着く状態を指す言葉である。
引用:Weblio辞書

無事に契約が成立し、彼は安堵の表情を浮かべた。
類義語②安心の意味
気にかかることがなく心が落ち着いていること。また、そのさま。
引用:Weblio辞書

このアプリはセキュリティが強いので安心です。
類義語③ほっとするの意味
安堵の息を漏らすさま。
引用:Weblio辞書

会議が無事に終わってほっとした。
類義語④肩の荷が下りるの意味
責任や負担から解放されて楽になる。
引用:Weblio辞書

気がかりだったプレゼンが終わって、肩の荷が下りた。

「胸を撫で下ろす」と「肩を撫で下ろす」の違いは?
「胸を撫で下ろす」と「肩を撫で下ろす」は似ている言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
「胸を撫で下ろす」には安心、安堵することという意味がありますが、
それに対し「肩を撫で下ろす」は、「胸を撫で下ろす」の誤用です。
「肩」を使った似たような表現は「肩の荷が下りる」という言い回しで、責任や重圧から解放されて気が楽になるという意味ですので、正しく覚えましょう。
「胸を撫で下ろす」は英語で『to be relieved』
胸を撫で下ろすは英語の『to be relieved』に言い換えることができます。
英語の『to be relieved』には
- 安堵する
という意味があります。
「胸を撫で下ろす」の対義語・反対語は『やきもき』
胸を撫で下ろすの対義語は、『やきもき』になります。
やきもきには
- あれこれと気をもんでいらいらするさま。
などの意味があり、あれこれと気をもんでいらいらする様子を表す際に用いられます。

彼のペースで、締切に間に合うのかやきもきする。
安心、安堵することという意味の「胸を撫で下ろす」に対して、あれこれと気をもんでいらいらするさまを表す「やきもき」は、反対の意味の言葉として使うことができます。
